『まちづくりの発想』 田村明 著

古本屋さんで100円で売っていたのを買ってきてくれた。

多分学生の時に読んだなーと思いながら再読。1987年発行。


まちづくりとは何か、都市とは何かについて書いてある。
再認識。


都市とは
非自給自足性、開放性・変動性、異質共同性、生活共同手段、非可視性。


まちづくりは、未来に向けた創造である。


市民参加というのは、シェリー・アーンスタインの参加の梯子が有名。
イベントも当然ながら市民参加の仕組みのひとつだと常々思っていたところ、書いてある。

まちづくりは「共同の場」をつくっていくこととして、
祭や催物も市民の多くが参加し、連帯感を育てるならば、
多様な人々に共通の意識をもたせる共同の場


シューマッハーの文も引用されていた。
「巨大な都市は問題を山積させるだけでなく、住民を堕落させるだけだ」
もう一回読み直す必要あるな『スモール・イズ・ビューティフル』。


日本には小さなまちがたくさんあって、それらが日本をつくっているのだから、
小さなまちをなんとかしないといけない。



小さな単位だからといってムラをつくるのではなく、「まち」をつくる
「まち」のもつ多様性や自由度を尊重しながら、なおかつ共同してまちをつくる
異質性をもちながら、自由な交流によって刺激をつくりだす場


高田昇先生は以前、まちづくりの仕事は医者の仕事に似ていると教えてくれた。
いろんな病を持っている人をたくさん診ることで、まち医者のように適切な処置ができる。
もちろん、最先端の技術を取得するために日々の研究も必要だと。

現場の虜
現場の現実を知ることは、まちづくりの出発点だが、反面、注意しなければならないのは、
現実の虜になって、現場しか見えなくなってしまうこと


まちづくりの発想 (岩波新書)