中活法の使い方


中心市街地活性化法とその制度運用には、いろんな問題がありすぎます。ただ、その良いところは、どのような都市にしたいのか、何をしたいのかをはっきりさせつつ、計画づくりの過程に市民や商業者や行政をしっかりと巻き込んだ地域では、計画期間の5年間にしなければならないことを列挙し、関係者にやりとげるべき事業の縛りができたことだと思います。


反対に、とりあえず戦略補助金を使いたかったなどのところは、ここ最近の無節操なバラマキ補助金などにより、認定の意味がなくなり、基本計画認定相談時の国の嫌味で無知で、現場を知らない対応に費やした時間とお金への怒りがこみ上げ、呆れかえり、しかも、計画に盛り込んだ事業は進まない、といった感じでしょうか。


計画に盛り込んだ事業でも、国に言われて盛り込んだ事業や数値目標がどうであろうと関係ないのですが・・・・


例えば丹波市では、もともと旧中活法で進めていたテナントミックスは継続したかったわけですが、今回の基本計画の中に、市民参加をはじめ、まちなみやコミュニティガーデン、住宅づくりをしっかりと位置づけました。


しっかりと位置づけたというのは、関係者がちゃんと理解して、また後から振り返ったときに反対にまわる関係者の関係者を論破できるプロセスを残すことです。


特に行政の事業担当者は、基本計画に位置づけがあることによって、庁内調整の盾にすることができます。国の認定というのは結構威力があるらしい。


市民側も、基本計画に位置づけられているではないか!と行政の担当者の背中を押し、励ますことができます。


単発事業をしたいのであれば、バラマキ補助金を使っていればよいのですが、私たちがしているのは、まちづくりなので、全体像を共有することができたことと、自治体が基本計画をつくり、国に認定されているという重みは、計画期間の5年間にジャブを繰り返すことによって効き目がありそうです。