町家情報バンク
5年前に大阪市平野区にある全興寺の川口さんから
声をかけてもらって平野郷に残る町家をどうにか残す方法は無いか、
新しい住宅づくりも平野郷のまちなみに調和したものにできないか、
ということで、町家情報バンクが始まった。2004年のこと。
最近はいろんなろことでバンクの仕組みが行われているけど、
平野郷で考えていたことは、空いている建物が単に住宅、お店に使われれば良い
ということではなかった。
だから、原則ホームページなどで情報公開しない。
入居してもらう人には、見学会に参加してもらう。
まちの人と交流を持ってもらう。
これから入居する人についても、まちの人が知る機会をつくる。
これまでのまちづくりの経過を理解してもらう。
町家であれば建物としての大切さを知ってもらう。
などなど、手間がかかる、借りるほうにしたら面倒な仕組みにしていた。
でも、入居する人にまちのことを理解してもらわないと、
まちとの接点もなく、まちに居続ける理由が希薄になってしまう。
まちとしたら、大切な建物を末永く使ってくれる人に来て欲しい。
入居する人にもメリットが多い。
まちの人は助けてくれる。いろいろな場面で協力してくれる。
知らないまちで商売したり住んだりすることは結構大変だ。
けれど、こんな仕組みがあればスムースにまちに溶け込める。
その後枚方でも、伊賀でも、大津でも同じような考え方で
取り組んでいる。