第三セクターの合併

去年から滋賀県蒲生郡竜王町第三セクターを合併する仕事をしている。
アグリパーク竜王と道の駅かがみの里。
どちらも指定管理者制度地方自治法第244条の2第3項)で施設を
管理運営している。


2つの第三セクターは晴れて今年の8月の末に合併し、ひとつの会社となった。
株式会社みらいパーク竜王


指定管理者制度は、民間活力を取り入れるために、
また運営の効率化を求めるためにつくられた制度なので
本来なら公募によって2つの施設の管理運営会社を選定するのが一般的。


ただ、民間開放によって様々な弊害が出てきているのも事実らしい。

一番心配するのは経営が上手くいかなくなった時には撤退する可能性があること。


イオンや三越のような郊外型大型店が撤退するように。
地域を焼け野原にして去っていくビジネスが続くはずは無いし、
地域の底力を上げるはずもない。


竜王町の2つの第三セクターは、十分とは言えないけれど、
それでも地域の農業を支える役目を果たしている。

その結果竜王町を訪れる観光客数は増えてきている。


もちろん、民間開放によって効率化され、より一層農業振興につながる可能性も
あるかもしれない。
アドバイスをもらった桂経営ソリューションズの担当者いわく
悪気は無く、民間開放が早いでしょうと。


小さな政府は良いことだと考えているので、民間開放の方向性に異論は無い。


ただし、竜王町の今回の場合には少し慎重になった方が良いと思う。

地域の基礎体力を向上させる経営のあり方を模索することができると考えたからだ。


2つの第三セクターには民間から抜擢(?)された経営者がいる。
みんな地域の発展を考えて経営している。

もちろん企業体であるから利益を上げることを考え、できるだけ指定管理料に
頼らない経営を進めなければならない。


今後5年間で、指定管理料を半減する目標を打ち出した。

民間事業者なら初年度から指定管理料無しでできるかもしれない。
けれど生み出された利益は地域には還元されにくい。


みらいパーク竜王なら、地域の底力を上げて、利益を還元できるのではないか。