西垣和子丹波木綿展

10年前、第三セクターまちづくり柏原設立やオルモのプロデュースのため
柏原(兵庫県丹波市柏原町[かいばらちょう])で仕事をしていたとき、気になっていた
立派な伝統的様式の建物がありました。


気になっていたので、そこが西垣さんというお宅だということも
知っていたのですが、西垣和子さんという染織家のお住まいだった
ということは知りませんでした。築110年の町家です。
西垣和子さんは昨年2月に亡くなられたとのこと。91歳。


彼女は、丹波地方に伝わる木綿織物を独自に研究して、縞帳を集め、
自分で木綿や染料となる植物を育て、復元を試みていた方です。


2月15日から22日まで、彼女の作品を展示する回顧展が開かれています。
開催にあたっては丹波市議会議員の前川豊市さんと奥様、協力者の方々の
多大なるご努力があったことと思います。


そのため今日は電車で柏原へ。
大阪から福知山線の特急で1時間余りです。ランチはオルモ。



西垣和子さんは、丹波では余り知られていなかったようですが、
白州正子さんの著書に出てきたり、武者小路実篤さんや東大寺
清水公照さんとの親交も深かったとのことです。



東京でも個展を5回開催していて、65歳で織ることを止めた後、
自身の作品や道具や縞帳の多くは国立民俗学博物館に収められている
ということでした。生涯に渡り作品はひとつも売りませんでした。


前川さんは、西垣さんの遺志を継いで、住まいと工房で丹波木綿を
常設できる記念館を設立したいと考えています。


丹波市中心市街地活性化法の認定に向けて国との折衝中ですが、
その担当である内閣府の視察が丁度あり、見学に来たということで
国への良い印象になったのではないかと思います。


今年はこの建物の裏にある同じく100年程度は経つ町家を活用して
テナントミックスをします。


国の戦略的中心市街地商業等活性化支援事業費補助金です。



今日は、裏の建物でのイメージパース作成のため写真撮影もしてきました。


裏庭で続きになっている2つの建物なので、相乗効果が期待できます。