伊賀 上野商工会議所の10年ビジョン

会議所の存在意義を問うてみる。


伊賀市の上野商工会議所で会議所の今後10年間のビジョンを作成するということで、まとめ役の方からワーキングに参加して欲しいとの依頼を受けたので快く受けたのだけれども、覚悟できないならば一緒に考えても仕方ないかな。


以下、会議所にしてもらいたい覚悟。


まず、ビジョンでは、商工会議所はどんなことを目的として行動するのかを明確に打ち出す必要があります。


商工会議所の定款の中には、会員のために何かをするという文言はありません。(本来、互助組織では無い)


なので純粋に商工業の発展に寄与することを大前提として、間接的な行動よりも直接的な行動にしぼって戦略を組み立てることをしてみたい。


地域の未来をどうしていったら良いかという大雑把な議論は、医療の話や観光の話が話題に出やすいが、会議所にとってそれらは間接的な事柄です。


最も医療・観光は地域にとって重要ではないということではなく、それらはもっと広い組織や分野にて検討すべき事柄です。会議所はあくまでも直接的な商工業の発展に的を絞りたい。


それぞれの分野の組織や団体が、その目的をしっかりと達成することで、より良い解決策を見つけることができるし、協働もできる。中途半場がもっとも社会悪。(見えざる手に導かれて予定調和できると信じて)


今の会議所の行動は、いろんな分野を総括的に広く薄く取り組みすぎているため本来しなければならない地域の商工業の継続的な発展にどのように寄与しているのかが見えにくい状態になっています。


例えば僕が知る範囲ですが、伊賀検定や忍者文字の取り組みは、今後純粋に商工業の発展を目的として戦略を組み立てるのであれば、会議所が直接すべきことでは全くないという捉え方が必要になります。(現在は現在の行動指針に基づいて行っているので良いと思っていますが・・・)


商工業の継続的な発展はどのようにしたら成し遂げられるのか。


そのためには地域の商工業における新陳代謝機能を再び取り戻す、活発化させるための取り組みが必要です。どうビルトインするか考えたい。


新陳代謝ということは、現在の会員との利益とは相反することもあるでしょう。(自然淘汰がなされるようにしむけるわけですから・・・)


しかし、一会員の利益に反するかもしれないが、地域の商工業の発展に寄与するという目的を達成できるとはっきり言える戦略を一緒に練り上げることができればと思っています。


一般市民に「会議所は何のためにあるのか」、街頭インタービューを協力頂いて、動画で残し、委員会で上映することで、会議所が置かれている立ち位置や状況も良くわかると思います。


何をするところなのか、何をしてくれているのか、明確なビジョンとシナリオを考えていきたいです。


あまりに抽象的な議論なので、もう少し具体的な話をすると、少し前に話題になり、アメリカの各地で自治体と共に行われていたエコノミックガーデニング等の手法は具体的な戦術になりますが参考になります。


すでに企業誘致を主として進めるような時代ではないので、地域商業や工業をどのように成長させていくのかを地域として考える時代だと思っています。


以上、僕がワーキングに向けたメッセージ。