イタリア その4 ウンブリア

10年前にペルージャで知り合ったイタリアの友人の家で3泊。



小さな村パピアーノ。

イタリアでは小さい町や村のことをパエーゼ(paese)と良くいいます。
ピッコロ・パエーゼみたいに。


日本は小さな町や村の名前を行政改革の中で(システム上の話だけで)無くしてしまったけど、それは本当に残念なことだなぁと思います。


パエーゼはやっぱり心の拠り所、誇り、つまりアイデンティティになっていて、例えばパエーゼに住むみんなでバールを経営しているなんてのも良くありますし、もちろんパエーゼには必ずひとつは教会がある。


日本も小さなまちを大事にしないと、観光立国なんてありえない。
観光立国の前に地域に住む人が自分のまちを好きになる、心の拠り所に成り得るための方策や施策が必要。

由布院だって、長浜だって観光地になろうとして今の集客があるわけじゃない。都市はテーマパークじゃない。



ちなみに友人は美容師で美容室があるまちはデルータ。
こちらは陶器のまち。

山の上にあるまちが多いイタリアですがデルータもそのひとつ。
イタリア語ではこのような山岳都市をボルギ(borghi)と言います。


ボルギについてはサルト将来のイタリア支社長ホサカブログ参照。*1



ウンブリアにも多いボルギ。
ペルージャからスポレート間の電車に乗ると車窓から本当にキレイな山岳都市等を見ることが出来ます。
最も有名なのはアッシジですが、スペッロ、トレヴィ、フォッリョ、スポレートもウンブリアらしい良いまちです。




随分と少なくなったチンクエチェント。
デルータの街角に良く似合うなぁ。

*1:(追記:ボルギは山岳都市だけを指すのではなくて、牧草地が広がるカンパーニャ的村とは違う中心的なまちのこととのことらしいです。中世には広場があり、市場があり、城壁に囲まれるといった特徴をもつ都市になります)