やっぱり個店支援はまちづくりじゃない

まちづくりにおいて、エリアの期待値を高めるために、そのエリアの魅力を丁寧に発信することはとても重要だと思う。

この2年ほど、これまでサルトではしてこなかった個店の魅力を伝える仕事をさせてもらいました。

あくまで、エリアの価値を高めるために、個店の魅力を伝える仕事です。

だからそのお店にも、十分にそこを理解してもらってから、その仕事に取り掛かりました。

今日はその締めくくりとしてヒアリング。

いや、よかった。録音、てか録画しておきたいくらいよかった。

彼らが受け継いできた商売を継がせたい、そして継ぎたいと言ってもらえたと報告を受けました。

涙出そうになりました。

空き店舗を埋めたり、ビルや建物を改修して新しいコンテンツ(お店)を作り出すだけではなくて、トータルにエリアの価値を作り出していくことによって、後継者やチャレンジャーが生まれる環境を作り出せたことは、なんとも言えず、嬉しい限りです。

その環境づくりに繋がらない取り組みは、まちづくりとは言えなくて、やっぱり打ち上げ花火だし、税金使って、使わんでも、みんなの時間使って一生懸命することじゃない。

だからやっぱり個店支援はまちづくりでは全くないんだけど、今回まちが進むだろう未来に沿って魅力を伝えてきた取り組みは、彼らの売上も上がり、顧客構成も変化して、それとともに、彼ら自身の仕事に対する姿勢が変わり、仕事が楽しくなったと言ってくれたことも、なお嬉しい。

エリアの期待値が上がると、リスクテイクできるのは、単に新しいチャレンジャーだけではなく、こうやって後継者も、そしていま頑張る商売人も、その担い手になれる。

打ち上げ花火みたいなことしてるのは、税金使おうが使わまいが、また打ち上げ花火をしようってことになる。

そしてもちろん、まちの状況は一向に変わらない。いくらたくさんメディアに取り上げられても。いくらたくさん集客できても。

でも、今回のように自然発生的に、まちが進むだろう未来に向かって、まちが変わっていく状況をつくれると、話は変わってくる。

これは、みんながやる気が出てきました!、とか、楽しくお店をPRしました!なんてことではなく、まちの未来に向かってるかどうか、が明確になってくることが大事で、そのことで勝手によい方向に進んでいくと思う。

そして、その未来に向けて動き出す担い手は多様で多ければ多いほどよいと思う。

それは自分だけで作り出せるものじゃないから、環境を作り出す。

それこそがサルトがしたいまちづくりなんだなぁって本日改めて思いました。