単年度主義の限界

補正予算が国会を通過してから、色んな補助金やら交付金が出回っています。


中には使いきれずに、再募集しているものもあるようですが、そもそも今から事業をして3月までに事業完了させること自体に無理があると思います。


財政政策は乗数効果があるという事から、期間限定でスピーディーに刺激してそれが波及効果を生むことが言われますが、乗数効果そのものに疑問が投げかけられている現在、経済対策としての財政出動には限界を感じます。


まして、補正予算となると事業期間が余りに少なく、現場は予算消化のための事業になり易いでしょうし、そのため実質的な効果も怪しいです。


補助金交付金による経済対策には余り期待してませんが、もし行うのであれば、単年度主義は辞めることだと思います。



中期的なシナリオに基づく計画への柔軟な支援を望みます。



補正予算でなくても、補助金というのは単年度で無意味な成果を期待されるのは、厄介です。



中心市街地活性化関連の補助金でも、例えば丹波柏原で店を一店舗作ったからといって歩行者が単年度で増えるわけがないのです。


歩行者が増えて、回遊性が高まることを示せというのは、どんな楽観主義者なのか、もしくは全く現場を考えていない、組織内部の理論を優先しているかのどちらかでしょう。つまり、単年度で通行量が増えないと示せないなら、本省へ説明できないとか。


丹波柏原の狙いは、複数年度に渡って店舗誘致を行うことで商業の新陳代謝を刺激しているわけですから、歩行者がどうこうなんて関係ないのです。


単年度で考えずに中期的に物事を考えられる支援制度設計を訴えていきたいと思います。