『地域の力 −食・農・まちづくり』

どんな仕事でも同じだと思うけれど、
自分が関わっていること以外の場所や事で、人は
どんな考えで、どんな行動をしているのか、
常にアンテナを張っておくことが大切だと思う。

最近はいろいろなブログを効率よく流し読みしたりできるので
重宝している。

でも、それだけでは身にならないのでやっぱり本を読む。


島根県木次町の木次乳業。
会社のホームページに書いてあった。
大規模な酪農ではなく、農業を取り入れた「小規模多品目複合経営」。
百姓は、百の作物を作る人。
最近は良く見る低温殺菌牛乳だけど、ここは1978年に市場に出荷している。


去年伊賀のまちづくりで講演してもらった
コラボ屋の海山さんがしているワンデイシェフ。
基本的には商店街の活性化に取り組む場合、
経済的に成り立たない事業はサイドメニューだ。
商業は持続可能性が大切なので、商売をしたい人を呼ぶことの
できるまちにならないと。しかも、世代ミックスで。

地域の高齢者だけ、地域の人だけで成り立っている商売だけでは
いまの地方は救えない。


いわずと知れた徳島県上勝町の葉っぱビジネス。株式会社いろどり。
おばあちゃんだって、おじいちゃんだって穏やかな中にも
競争心が必要なんだ。向上心につながる。
情報がすぐに手に入れられて、がんばった人が報われるシステム。
それとやっぱり人の温かさ。
毎日おばちゃん、おじいちゃんに送られてくるFAXの心のこもったコメント。
もう20年も経つらしいけど、みんな元気に仕事をしているってのはすごい。
これがほんまの福祉です

しかも、若い人が少しずつだけど仕事の場として上勝町を選択している。
新しいライフスタイル。都市で生活するより楽しそうだ。


その他この本に書かれていること。

今治市地産地消の取り組み。
国産飼料に取り組む北海道の興農ファーム。
日本初でドイツの森林管理協議会の認証を得た
四万十川源流、高知県梼原町森林組合
木造住宅のエネルギー消費量、二酸化炭素排出量は非木造住宅のおよそ2/3。
富山のLRT、練馬区と横浜での市民農園


学ぶべき行動をしている地域がたくさんある。


地域の力―食・農・まちづくり (岩波新書 新赤版 1115)