仕事のスタンス

都市計画の仕事をするコンサルタントは世の中にたくさんいて、いろいろなスタンスで仕事をしている。一般的な仕事の流れは、現況を把握して、分析し、関係するアクターを調整しつつ、プランニングをする。


計画作成は、何かを実行するために行われるものだから、その計画によって具体的な成果が求められて当然である。ただし、日本で計画作成の委託を請け負うコンサルタントに具体的な成果に関する評価はほとんど及ばない。


同じく再開発などで事業をコーディネートするコンサルタントも出来上がったものに対する評価はほとんど及ばない。


仮に経営コンサルタントであれば、ある企業の利益を上げるために(又は支出を減らすために)プランを練り戦略を考える。


成果が上がらなければ経営コンサルタントとして失格だ。


都市計画の業務をするコンサルタントにとって具体的な成果に関する評価がほとんどの場合において及ばないのは不幸なことだ。


依頼する側もプランニングまでを委託するので、もちろん受託するコンサルタント側もその意識で仕事をする。


ただ、仕事をするスタンスとしては、都市を動かす具体的な事象へのコミットメントまでしっかりと責任を持って仕事をしたいし、そうでなければコンサルタントとして失格だ。


これは仕事のスタンスの問題だ。


しかし、仕事を依頼する側のスタンスに疑問を抱かざるを得ない場合もしばしあるのも厄介なところ。


計画自体にあまり興味は無い。プランニングのプロセスやまちを動かす力になっていくことこそ、都市計画家のミッションであると思う。