『サービスを超える瞬間』


言わずと知れたリッツ・カールトンの本です。高野登著。
リッツ・カールトン・ミスティーク。


弟のブログで紹介されていたので読んでみました。


初めに思ったのはリッツ・カールトンにまずは泊まらねば。
読んだら本当に泊まりたくなります。
今年中に実現できるかな。


仕事というのは、
相手が望んでいる以上のことを返すものだとは思っているけれど、
忙しいとついつい雑になりがちなのも事実。


自分自身の仕事に置き換えながら読み進めると
まさに背筋を伸ばされる感じです。


サービスとは何か。
「相手が気づいていない望みに応えるため、
 常に考え、思い、感じること」
とても勉強になる本です。



サービスについて、
都市計画の仕事で考えると、ことは複雑になります。


ホテルを利用するお客様は、ある程度目的がはっきりしているし、
何らかの望みや期待があるという点で共通しています。


まちづくりにはちょっと違うところもあります。


こちらが提供しようとするサービスやモノを
そもそも必要としない人、それらに理解を示さない人もいるところ。

理解、意欲、目的、利害がばらばらなのです。


だけれど、地域の人が主体的に考えて、行動できる
地域開発を支援することが仕事なので、
できるだけ多くの人がその方向に向く、
もしくはそのことを理解してくれるように
丁寧に丁寧に仕事をします。


地域の人の意見を聞く機会を多く持ったり、
こまめに情報提供をしたり、いろいろな参加の手段を講じたり、
時にはどなられたり、時には2時間以上もさしでおっちゃんの話を聞いたり。


ある意味、この本で言う「お客様が言葉にされない願望やニーズ」
を考えて、感じて、行動するというのはあてはまるところがあるかもしれない。


何かに反対している人は、きっとその人の望みをこちらが
叶えてあげられてないからなのかもしれません。


意欲の無い人は、こちらが気持ちを揺さぶるような仕事が
できていないのかもしれません。



ただし、望んでいるものを与えるだけでは
その地域のためにならないことも多いと思います。


国際協力の分野では、もっと複雑になりそうです。
歴史も文化も違うので。


深く深く、相手のニーズを考える必要があると思いました。
地域が主体的に考え、行動できるための地域のニーズ。



最後に2つ。
「サービスで重要なことは高く感性を共有すること」

リッツ・カールトン・ミスティークは偶然ではなく、チームワーク。
仕事で最も大切なのはチームワークだと思います。
チームワークを作り出すのは上司の仕事。
それができない人が上に立つ資格なんてない。


「企業が犯す最大の罪は、従業員にビジョンなき仕事をさせることだ」

リッツ・カールトン創立者ホルスト・シュルツィの言葉。
どんな仕事でもルーティンワークはあります。
それが自分を磨くことにつながらないと感じてしまうのは
企業の、上司の役割を果たせていないからだと思います。




リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間